14歳の心。
今から集中するからね・・と、バァバに声を掛けて自室にこもる孫娘。
それは・・入って来ないで、邪魔しないで・・というメッセージ。
これまで何度もあった。
中1の1学期。初めて試験というものを体験。
何をどうすればいいのか戸惑っただろうし、
たぶんさっぱり解らなかっただろう。
これも経験。みんな同じだから。
1学期は9科目の内、2科目が4だった・・
通知表は3者面談でもらったらしい。
自分より早く貰った生徒の中に1人オール5の男子がいたらしい。
「私は何個5があるじゃろう」
と不安と期待が入り混じってるような顔だった・・が・・
バァバは心で思った・・・通知表は1~5まであるんだけどなと。
公立の小学校では
良く出来る・・出来る・・頑張ろう・・確かこんな感じの3段階方式で
該当するマスに○印がついているだけの通知表だったから
親も子も、どの程度の「良く出来る」のかが曖昧でしかなかった。
正直なところ親子共々、気にすることも無く・・のような受け止め方だった気がする。
中学生になるとこれが全て点数評価に変わるから、
シビアと言えばシビア。
2学期、孫娘はオール5の通知表を持ち帰り・・
クラスのみならず学年でトップになった。
各科目の教師のテスト返却時の言動から
孫娘がトップだとクラス中に知れわたり
「やっぱりなー」とか「そう思ったよ」とかの声が聞こえたらしい。
それがイヤでイヤでたまらなく、「先生、軽過ぎ」とブチ怒ってた。
「どこの塾に行ってるん?」などと尋ねられたりもしたらしい。
行ってない・・行った事がない・・けど
そう応えるのは憚られたらしい・・が、嘘もつけない・・
塾の名前さえ、塾がどこにあるのかさえ知らないのだから。
彼女はクラスメートに正直に応えた。
「課題練習帳で自宅学習してるんよ」だった。
家庭では1度も感じなかったプレッシャー
見えないプレッシャー・・期待されるプレッシャーが学校にはあると感じてるよう。
娘たち両親は、勉学の事に関してはノータッチを貫いてきた。
塾の話しが出た事は一度もなかったし、普通でいいといつも言ってた。
というか、勉強の事が話題に上る事すらなかった気がする。
もちろん、部外者のバァバはそれこそ口など挟む事なし。
笑って、話して、誕生日やクリスマスに欲しいと言った物を買う程度。
ひとつだけ・・・
バァバがいいなぁと感心してた事がある。
年子で弟が産まれて、知らず知らずのうちにガマンもしてたはず。
不満も芽生えただろう・・
そんな様子が見えた時、娘は孫娘と二人だけの時間を持つようにしていた。
夜、女二人だけのドライブ。
二人だけで楽しんで、二人だけでおしゃべりし、不満の源となる事を持ち出し
話しをしっかり聞いてやり、説明が必要な場合は孫娘が納得するまで話し込んだ。
時には、娘が孫娘に謝り、孫娘が娘に謝る・・そんな普通の事なんだけど。
後々、娘からその話しを聞くこともあり、
あ~良い事、良い事とバァバの反面教師をしているんだなぁと・・心底思ったり。笑
3学期・・お正月に足を痛めてこの学期は体育授業は見学となったが
総合評価でやはり9科目オール5、順位も変わらす・・。
この頃、家では1度もないプレッシャーを学校で感じるんよねぇと。
変な期待感を持ってほしくないとこぼすことも。
「私は私だけのために頑張っただけじゃけ、誰かと比べられるのイヤ」と。
成績表で何番とかはこの子には関心がなく、
要は自己学習した結果が自分にとって満足できるものだっかどうか
それだけなのである。
親もそれを理解しているから、どうのこうの言う事はない。
2学期にあった全国の私立、公立の中学生による
国税の作文コンクールでは全国表彰され記念品も授与された。
そして、
後日、これが1冊の本になり
孫娘の文章にバァバも初めて目を通した。
文章力にバァバの知らない孫娘の1面があった。
2学期はその理科で学年唯一満点だったようで
コメント入り答案用紙を返してもらってた。
点数に驚きはしなかったが、
担当の男性教師のこのコメントにバァバは少し驚いた。
そして、今、中学2年。
複数の小学校からの中学なので、全然知らない人とも一緒になったクラス替え。
活発ではなく大人しいが
求められれば自分の考えはきちんと言う。
自らが率先して・・・というのは全くない。
クラブ活動が楽しいから学校が好き・・友だちと話すのが楽しいから学校が好き・・
学校が好きだから勉強もある程度は大切だと思うんで集中してやるんだと。
後に精密検査で判明した足のケガは奥深い箇所のレントゲンでは見えない骨折だった。
これが治りきるまでクラブ活動に参加できない・・
何のために学校へ行ってるんだか解らないとまで言って嘆いてた・・
とても辛がって・・夜、入浴中に大声で泣いていたと娘から聞いたこともある。
1学年同様、2学年6クラス・・普通でよくて普通が良い。
家が大好きなので、自転車で通学できる高校に行くと決めている。
本人が決めた事・・両親が反対するはずもなく異論はなさそう。
普通が1番いいと、普通の家庭である娘家をおもい・・バァバは思う。